2023年4月12日水曜日

Sennheiser HD 650

ゼンハイザー HD 650 (2003年発売)


構造:オープンエアー型
ドライバー:42mm(D径38mm)
インピーダンス:300Ω
最大入力:非公開
再生周波数帯域:10〜41,000Hz
出力感度:103dB
重量:260g (コード含まず)
販売価格:約45,000円〜

frequency response
HD 650 周波数特性(平面計測)

frequency response (damage)
HD 650 [弱ダメージパッド] 周波数特性(平面計測)

寸評:
HD 600の後継に当たるこれまた今なお継続販売中のロングセラー機だが、先代のニュートラルな特性を色濃く受け継ぎながらも若干重心を下げたサウンドに調整されている。

ボディ構造も先代を継承するが、付属ケーブルは左右の色分けのない幅太なものとなり、コネクタも少し長く突き出す形になった。
2019年のファミリー同時マイナーチェンジにより側圧がタイトになっている。

2023年4月11日火曜日

AKG K712 PRO

アーカーゲー K712プロ (2013年発売)




構造:オープンエアー型
ドライバー:非公開
インピーダンス:62Ω
最大入力:200mW
再生周波数帯域:10〜39,800Hz
出力感度:93dB
重量:298g (コード含まず)
販売価格:約28,000円〜

frequency response
K712 PRO 周波数特性(平面計測)

寸評:
基本的にはK702などと毛色の似た音を醸すが、中〜低音に厚みを持たせたチューニングとなっている上位機。ただ明らかに下位機とは異なった聴かせ方で、主役が立つ中高域のメリハリの良さがある一方でやや閉鎖的で迫ったような音場感を醸す。

イヤーパッドは低反発フォームで音が抜けにくい仕様。下位機のイヤーパッドでは音抜けが大きく細身な音になってしまうので代用が効かない。

Sennheiser HD 200 PRO

ゼンハイザー HD 200 PRO (2021年発売)


構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:非公開
インピーダンス:32Ω
最大入力:非公開
再生周波数帯域:20〜20,000Hz
出力感度:108dB
重量:184g (コード含まず)
販売価格:約8,000円〜

frequency response
HD 200 PRO 周波数特性(平面計測)


寸評:
ブーミーな低音がしつこいローバイアスなサウンドが真っ先に耳に付くが、しかし意外と素性は良いようで、過多な200Hz以下を押さえ込むとシャープな中〜高域が好バランスで露わになる。EQありきでの使用を強く推奨したい。
かなりチープな造りだが、コンパクトで軽い。

Sennheiser HD 600

ゼンハイザー HD 600 (1997年発売)


構造:オープンエアー型
ドライバー:非公開
インピーダンス:300Ω
最大入力:非公開
再生周波数帯域:12〜40,500Hz
出力感度:97dB
重量:260g (コード含まず)
販売価格:約30,000円〜

frequency response
HD 600 周波数特性(平面計測)

寸評:
登場から四半世紀を経た現在もなお継続販売中の歴史的な名機だが、所以はもちろん世界中の現場で定評を博す模範的なニュートラルサウンドにある。スッキリと伸びやかでありながら鋭さのない高音域の耳馴染みの良さは秀逸で、聴き疲れしないナチュラルなサウンドを奏でる。
一長一短ある両出しケーブルは接触ノイズ軽減のため軟質で細めとなっており、また小コネクタで首を振っても邪魔にならない点も良い。

2019年のファミリー3機種リニューアルでボディ仕様が変更されているが、基本スペックに変更はない(としている?)。しかし締め付けがタイトに変貌している。

SHURE SRH1840

シュアー SRH1840 (2012年発売)



構造:オープンエアー型
ドライバー:40mm
インピーダンス:65Ω
最大入力:1,000mW
再生周波数帯域:10〜30,000Hz
出力感度:96dB
重量:268g (コード含まず)
販売価格:約55,000円〜

frequency response
SRH1840 周波数特性(平面計測)


寸評:
平滑性の高いニュートラルな特性が際立つ逸材だが、ややハイバイアス気味に鳴らす。高音域はスッキリとしながらもエッジが立たず落ち着いており、全体像は案外ウォームな鳴らし方でもある。
装着性は非常に快適で、ソフトな側圧でホールド性も良いので、長時間の使用も苦にならない。

高額機種の部類だが、ケースや交換パッドなど贅沢なオプション装備分の上乗せもある。
両出しケーブルはMMCXコネクタ。特に高品質なわけでなく標準的な太めなもので、接触ノイズの対策もない。
ヘッドアームのクッションが傷みやすく交換できないのが辛い。

audio-technica ATH-R70x

オーディオテクニカ ATH-R70x (2015年発売)



構造:オープンエアー型
ドライバー:45mm
インピーダンス:470Ω
最大入力:1,000mW
再生周波数帯域:5〜40,000Hz
出力感度:98dB
重量:210g (コード含まず)
販売価格:約35,000円〜

frequency response
ATH-R70x 周波数特性(平面計測)


寸評:
世界水準のニュートラル性能を誇れる希少な国産機。標準的なレンジ感だがしっかりと低音の立つ鳴らし方で不足感はなく、高音域も艶やかながらに鋭さのない澄んだ空気感を醸す。
コンパクト機並みの軽量ボディも特筆もので、イヤーパッドはADシリーズのように大きくはないが、軽く優しい装着性でストレスが極めて少ない。

両出しの着脱ケーブルは電源コードのようでやや嵩張るが、二股の本体側は左右の区別がなくどちらに挿しても正しくつながる。ただそもそもボディの左右がわかりにくい。

2023年4月10日月曜日

beyerdynamic DT 1990 PRO

ベイヤーダイナミック DT 1990 PRO (2016年発売)



構造:オープンエアー型
ドライバー:45mm
インピーダンス:250Ω
最大入力:200mW
再生周波数帯域:5〜40,000Hz
出力感度:102dBSPL
重量:370g (コード含まず)
販売価格:約60,000円〜

frequency response
DT 1990 PRO 周波数特性(平面計測)



寸評:
ロングセラーDT 990シリーズ直系フラッグシップという位置付けだが、現場向けとしてはいささか贅沢な要素が多い。
デフォルトで装着されているバランスサウンドタイプと、別途アナリティカルサウンドタイプ(分析用)の二種類のイヤーパッドが付属するが、ここではバランスタイプ使用データを掲載。分析用では細身なサウンドに変貌する。

低域からレンジが広くハイの効く出音だが、中低域がゆったりとまとめられて豊かなサウンドを醸す。
メタル主体のボディは重量があり、側圧も強めで装着疲れが気になる。
イヤーパッドは旧来機とあまり変わりがないが価格は倍増。またリッチなヘッドパッドは傷んでしまっても交換が効かない。