2024年6月5日水曜日

Philips Fidelio X3

フィリップス フィデリオX3 (2020年発売)


構造:オープンエアー型
ドライバー:50mm
インピーダンス:30Ω
最大入力:100mW
再生周波数帯域:5〜40,000Hz
出力感度:98dB
重量:約340g (コード含まず)
販売価格:約35,000円〜

Fidelio X3 Frequency Response
Fidelio X3 周波数特性(平面計測)


寸評:
ディップ型の弱ドンシャリ。全体的に適正なバランスへ抑えられたことで、大味な先代X2(HR)よりは随分落ち着いて聴きやすくなっているが、ヴォーカルなどが細身となり奥まった鳴らし方なのがちょっと気になる。
重量感はさほど変わらないが、Fidelio伝統の重々しいメタルメッシュのデザインを封印し、カップは透過性に優れたファブリックで覆われ、ヘッドバンドはレザーに変更されるなどシックでリッチなデザインになった。

Philips SHP9500

フィリップス SHP9500 (2013年発売)


構造:オープンエアー型
ドライバー:50mm
インピーダンス:32Ω
最大入力:200mW
再生周波数帯域:12〜35,000Hz
出力感度:101dB
重量:約320g (コード含まず)
販売価格:約1万円〜 (国内正規販売なし) 

frequency response
SHP9500 周波数特性(平面計測)


寸評:
明瞭な高域が立つドンシャリサウンド。大型ドライバの恩恵かオープン型ながらに低域に深みがあるがFidelio X2HRほどに主張はせず概ね適量。中高域のギャップも相まって本来あるべき音場が派手に化けるが、これはこれである種心地良い聴かせ方とも?
大振りなボディだが、大口径イヤーパッドとヘッドパッドは通気の良いファブリック仕様で側圧も軽く装着性は良い。

Philips Fidelio L3

フィリップス フィデリオ L3 (2022年発売)

[ANC OFF]

[ANC ON]


構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:40mm
インピーダンス:16Ω
最大入力:20mW
再生周波数帯域:7〜40,000Hz
出力感度:103dB
重量:約360g (コード含まず)
販売価格:約3万円〜 (国内正規販売なし)
Bluetooth規格:5.1
対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX HD
連続再生時間:32時間 (ANC on)、38時間 (ANC off)

Fidelio L3 Frequency Response
Fidelio L3 周波数特性 [ワイヤード/ANC on](平面計測)


寸評:
サウンド傾向は、中〜高域に関してはヴォーカル域をしっかりと聴かせながらも派手さのない落ち着いた出音だが、低域の出し方は条件によってかなり異なる曲者。
というのも内蔵アンプありきでの再生動作となっており、ケーブル接続しても本体パワーを入れないと全く音が出ない特殊な仕様で、サウンドチューニングもアンプ(EQ)依存しているのだが、ANC ON/OFFにより音質の違いが殊の外大きく、ONでは超低域が過剰気味に効いた重心の深いサウンドを聴かせる一方、OFFでは一転して低域に力なく痩せた鳴らし方となってしまう。バランス的にはこのちょうど中位的なチューニングが望ましいと思えるのだが...

メタルパーツが多いためか見た目以上の重量級。
右チャンネルバッフル面にセンサーが顔を出しているのはさすがに退く。