2025年8月28日木曜日

Shokz OpenFit 2

ショックス オープンフィット2 (2025年発売)

※サンプル音声は割愛します。

構造:オープンエアー型イヤホン(フック型)
ドライバー:デュアルドライバー(低域用は17.3mm相当)
インピーダンス:非公開
最大入力:-
再生周波数帯域:50〜16,000Hz
出力感度:ウーファー96.5dB / ツィーター94.5dB
重量:約9.4g (片耳)
販売価格:約20,000円〜
Bluetooth規格:5.4
対応コーデック:SBC、AAC
連続再生時間:約11時間
スマホアプリ:Shokz

OpenFit 2 周波数特性(上:近接/下:5mm離隔)

※耳の形状、装着状態により特性(聴こえ方)に違いが生じます。

寸評:
デュアルドライバーにより非常にワイドなサウンドレンジをカバーし、特にローエンドの深さが特徴的だが、素直なサウンドで全体像を見通しよく奏でる。
ShokzアプリでEQ調整など可能だが、十分素性の良い特性なので小細工せず無補正(スタンダード)での使用を推奨したい。
装着感は軽いが、ある程度の運動に十分耐え得る固定力でフィット感にも優れる。

Shokz DirectPitchテクノロジーにより音漏れを抑制。
AIにより環境ノイズを低減し通話をクリアーに。
物理ボタンにより操作性が良好。
ペアリングは8台記憶。2台同時のマルチポイント接続に対応。
ブラック、ベージュの2色。
Dolby Audio対応のフラッグシップモデルOpenFit 2+追加(8/28)。

2025年8月10日日曜日

nwm DOTS [MBE002]

ヌーム ドッツ [MBE002] (2024年発売)

※サンプル音声は割愛します。

構造:オープンエアー型イヤホン(フック型)
ドライバー:12mm
インピーダンス:非公開
最大入力:-
再生周波数帯域:80〜20,000Hz
出力感度:非公開
重量:約8g (片耳、テールチップ除く)
販売価格:約19,000円〜
Bluetooth規格:5.3
対応コーデック:SBC、AAC、LC3、CVSD、mSBC
連続再生時間:約8時間
スマホアプリ:nwm Connect

nwm DOTS 周波数特性(上:近接/下:5mm離隔)

※耳の形状、装着状態により特性(聴こえ方)に違いが生じます。

寸評:
出音はnwm ONEを踏襲するかのような、高域に強いピークを持たせたシャリ付きのきついサウンド。また小口径ゆえに低域の密度は渋めだが、中央域は概ねニュートラルに整った素性の良いサウンドを聴かせる。
シリーズ共通のスマホアプリ「nwm Connect」によるサウンド調整が可能。簡易的ながらもパラメトリックEQは設定の融通が効くので、高域ピークの補正に是非とも活用したい。

耳に引っ掛けつつ挟み込む形での装着となるためメガネの併用には難があるが、装着感はかなり軽く耳への負荷は非常に小さい。フィット感がやや頼りないが容易に外れることはない。テールチップの位置やサイズで装着具合の細かい調整が効く。

各操作は左右本体の背面タッチで行う。一部カスタマイズ可能。
PSZ技術により開放構造ながらに音漏れはかなり小さい。
通話の声をクリアーに届けるMagic Focus Voice。
ペアリングは10台記憶。2台同時接続(先行音声優先)が可能。
カラー5色展開。

【参考】nwm Connect「サウンド設定」によるキャリブレーション例

  1. 113Hz 6.0dB 2.0
  2. 6250Hz -6.0dB 0.25
  3. 8000Hz -6.0dB 0.5
  4. 8800Hz -6.0dB 0.4
  5. 130000Hz 6.0dB 2.0
※ポイントの帯域を重ねることで6dB以上の強い補正が可能。

 

nwm ONE [MBH001]

ヌーム ワン [MBH001] (2024年発売)



構造:オープンエアー型 ※耳スピーカー
ドライバー:12mm+35mm
インピーダンス:非公開
最大入力:-
再生周波数帯域:40〜20,000Hz
出力感度:非公開
重量:約185g 
販売価格:約33,000円〜
Bluetooth規格:5.3
対応コーデック:SBC、AAC、LC3、CVSD、mSBC
連続再生時間:約20時間

nwm ONE Frequency Response
nwm ONE 周波数特性 [無補正](平面計測)


寸評:
開放型イヤフォンと同様の超小型スピーカーを耳元に配置したような音響システムで、従来のヘッドフォンとは少し異なった構造を持つ。オーバーヘッド型として大型トランスデューサーが使える利点により、2Wayユニットによるワイドな再生レンジを実現している。
ハウジング周りのダクトより逆相音声を放出し、これにより音漏れを相殺し低減するPSZ技術はnwmシリーズの売り。

デフォルト(無補正)ではピーキーな高域によりシャリつきが際立つサウンドだが、一方で中高域から低域にかけては非常にリニアに整った特性で、深い低域までしっかりと身の詰まったナチュラルな良質サウンドを聴かせる。
専用スマホアプリ「nwm Connect」によりサウンド調整が可能なので、高域のクセはこれでしっかりと補正しておきたい。EQ調整幅は小さいが、アプリ上で設定した値は即時反映されそのまま機器本体に記憶されるため、登録機器(最大8つ)において同じ出力音質が維持共有できるのは嬉しい。

イヤーパッド(耳を囲う部分)は細めの中空シリコンパッド。固定式で交換はできない。
装着性は軽量で側圧も優しいので疲れにくく、また汗ばみが気になるシチュエーションでの使用も苦にならない。

2台同時接続(先行音声優先)が可能。
通話送信音声のノイズ低減技術Magic Focus Voice搭載。
USBケーブルでの有線オーディオ接続も可能。
ダークグレイ、ライトグレイのカラバリ。


【参考】nwm Connect「サウンド設定」によるキャリブレーション例

  1. 3000Hz -2.0dB 2.0
  2. 5000Hz 6.0dB 0.8
  3. 7000Hz -6.0dB 0.5
  4. 8500Hz -6.0dB 1.0
  5. 8000Hz -3.0dB 0.4
※ポイントの帯域を重ねることで6dB以上の強い補正が可能。


2025年8月2日土曜日

TAGO STUDIO T3-03

タゴスタジオ T3-03 (2022年発売)




構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:40mm
インピーダンス:70Ω
最大入力:1,000mW
再生周波数帯域:20〜20,000Hz
出力感度:102dB
重量:約260g (コード含まず)
販売価格:24,600円(税込)

T3-03周波数特性(平面計測)


寸評:
「より近く、より鮮烈に」と謳うT3-01の弟分。
そんな出音は中高域が底となる弱ドンシャリ傾向で、少し奥行きのある音場を演出する。
T3-01が特化的にヴォーカル再生の正確性が光るもややナローなレンジ傾向に対し、こちらは再生レンジにゆとりのある鳴らし方で、主役は控えめとなるが、低域のパンチ、高域解像の部分では優れた面を見せる。

底の浅い合皮製イヤーパッドだが、当たりはソフトでホールドもしっかりとしており装着感は良好。
ケーブルのタッチノイズが少し目立つ。

2025年7月7日月曜日

Sennheiser HD 300 PRO

ゼンハイザー HD 300 プロ (2022年発売)



構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:非公開
インピーダンス:64Ω
最大入力:500mW
再生周波数帯域:6〜25,000Hz
出力感度:108dB
重量:297g (コード含まず)
販売価格:約17,000円〜

Frequency Response
HD 300 PRO 周波数特性(平面計測)


寸評:
無用な演出のないナチュラルなサウンドを聴かせる、密閉型としては稀有な逸材。高音域の散在ディップによりエッジの甘さや主役が後退気味に映ってしまうのが惜しいが、ディープな低域レンジと全域通じてのニュートラルな特性、特に中高域までに至る平滑性は特筆に値。

ケーブルは作業に邪魔にならない1.55mストレート仕様で、独自のビス留め脱着式でメンテ交換が可能。根元部がコイル状でタッチノイズ対策が施されている。
締め付けがタイトで装着疲れが少々気になる。