2020年3月17日火曜日

Takstar Pro 82

タクスター プロ82




構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:40mm
インピーダンス:32Ω
最大入力:非公開
再生周波数帯域:10〜20,000Hz
出力感度:96dB
重量:約235g (コード含まず)
販売価格:約5,000円〜
frequency response
Pro 82 [ベースブーストOFF] 周波数特性(平面計測)

Taster Pro 82 Frequency Responce
Pro 82 [ベースブーストOFF] 周波数特性(旧ダミーヘッド)

Pro 82 ベースブースト比較(旧ダミーヘッド)

メーカー公称ベース比較グラフ


寸評:
全体像としてはハイバイアス気味でツヤ感が際立つスッキリとした出音。ダクト開放量の調整により3段階でベースゲインのカスタマイズが可能だが、ノーマル(全閉)でも不足感はなく最もニュートラルなバランス。中間(1段開放)設定にするとタイトなベースがブレンドされドンシャリ感が増す。2段め(2穴全開)は流石に過多で低音が唸るが、中〜高域への干渉は薄いので歯切れは悪くない。
クッション、側圧共に非常にソフトな軽い装着感は良好。
低価格製品ながらもリッチなハードケースに収められてくる。ソフトケース(巾着袋)も付く。

beyerdynamic DT 880 Pro

ベイヤーダイナミック DT 880 プロ (2008年発売)




構造:セミオープンエアー型
ドライバー:非公開
インピーダンス:250Ω
最大入力:100mW
再生周波数帯域:5〜35,000Hz
出力感度:96dB
重量:295g
販売価格:約17,000円〜
frequency response
DT 880 Pro 周波数特性(平面計測)


DT 880 Pro Frequency Response
DT 880 Pro 周波数特性(旧ダミーヘッド)


寸評:
シリーズ一貫した傾向のややハイが目立つもワイドに整った出音だが、ドライバ周辺処理の違いにより構造違いの990770両機に比べて高域成分が程よく抑えられ、よりニュートラルなトゲのない出音に仕上がっている。音場演出も控えめでナチュラル。
装着感は開放型の他の姉妹機とさほど変わらないが、素材、構造の違いからやや重さが感じられる。

beyerdynamic DT 250 / 80ohms

ベイヤーダイナミック DT 250 / 80Ω




構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:非公開
インピーダンス:80Ω
最大入力:非公開
再生周波数帯域:10〜30,000Hz
出力感度:100dB
重量:約240g (コード含まず)
販売価格:約20,000円〜
frequency response
DT 250 / 80orms 周波数特性(平面計測)

DT 250 / 80 Frequency Response
DT 250 / 80orms 周波数特性(旧ダミーヘッド)


寸評:
派手さのないソフトな出音で高域のツヤ感がやや物足りなくもないが、概ねワイドに整った特性により濁りのないしっかりと解像したナチュラルなサウンドを提供する。
密閉型でありながらのベロアのイヤーパッドが採用されるのは欧州メーカーらしいが、開放型のものと比べ皮厚となっており遮音性はそこそこにはある。
コイルケーブルは専用の7PINコネクタにより交換が可能だが、ストレートタイプなどのオプションが用意されていないのが残念。自作リケーブル向けに専用コネクタ[905.933]単品の販売もあるようだが、付属ケーブルのものと異なる大きめな形状なので注意。

Ultrasone PROline 550

ウルトラゾーン プロライン550




構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:50mm
インピーダンス:64Ω
最大入力:非公開
再生周波数帯域:10〜22,000Hz
出力感度:102dB
重量:約295g (コード含まず)
販売価格:約20,000円〜

PROline 550 周波数特性(平面計測)


PROline 550 Frequency Response
PROline 550 周波数特性 (旧ダミーヘッド)


寸評:
ドンシャリ傾向だが、低音はピークの音域が低くタイトなためあまり主張せずもその反面で中高域の癖が強めでやや耳障り。S-Logicの効果か音場演出が独特で、空間系エフェクターを介したかのような変に立体的な不思議な鳴らし方をするが、メーカーの謳う自然な定位感が得られるとは言い難い。
現行機にまで受け継がれている折りたたみ構造だが、やや収まりの悪い装着性により低音が抜けがち。
着脱式ケーブルはねじ込み型変換プラグのネジ山を利用して固定するユニークなスクリュー式。ストレートとカールの2種付属。

beyerdynamic DT 770 Pro / 80ohms

ベイヤーダイナミック DT 770 プロ / 80Ω (2004年発売)




構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:非公開
インピーダンス:80Ω
最大入力:100mW
再生周波数帯域:5〜35,000Hz
出力感度:96dB
重量:270g
販売価格:約15,000円〜
frequency response
DT 770 Pro / 80 周波数特性(平面計測)

DT 770 Pro / 80 Frequency Response
DT 770 Pro / 80 周波数特性(旧ダミーヘッド)

寸評:
高域がやや目立つが、低域も深くワイドなレンジ感でパンチも効く。とりわけ解像感に優れるモニター機だが、奥行きのある音場感で聴き心地も良好。
能率がやや低いが常用に支障のないレベル。
当機専用(密閉型用)のベロア調イヤーパッド[EDT 770 V]は開放型用[EDT 990 V]と見た目に違いがわからないが、皮厚なベロア地により少し硬くカサついた感触で、密閉性が高められている。開放型用や形状が似ているだけの互換品を使うと低音が抜けて音がスカスカになってしまうため、交換時には必ず専用のEDT 770Vを使用すること。

備考:
32Ωモデル標準の合皮イヤーパッド[EDT 770 S]への変更よる出音変化について、やはり密閉性が増すことにより、音量の増感とともに中〜低域の密度が上がり高域のシャリ付きが相殺緩和されてよりニュートラルバランスに落ち着き、少し迫った鳴らし方の身の詰まった出音に小変貌する。シャリ付きや細身の鳴りが気になる際は一考。
なお、耳周囲はやや熱がこもりやすくなるが、装着感はさほど変わらない。

beyerdynamic DT 990 Pro

ベイヤーダイナミック DT 990 プロ (2004年発売)




構造:オープンエアー型
ドライバー:非公開
インピーダンス:250Ω
最大入力:100mW
再生周波数帯域:5〜35,000Hz
出力感度:96dB
重量:250g
販売価格:約12,000円〜
frequency response
DT 990 Pro 周波数特性(平面計測)

DT 990 Pro Frequency Response
DT 990 Pro 周波数特性(旧ダミーヘッド)


寸評:
高域が派手めでシャリ付きが目立つ面はあるが、開放型ながらに超低域が不足することなく全体像のしっかりとした身の詰まったサウンドを聴かせる。
音質面で有利とされる高いインピーダンスが故に出力音量が気になるところだが、非力なモバイルデバイス等でもそれなりに鳴らす十分な能率を誇る。
コイルケーブルの重さが少し気になるが、大振りな外観も装着感は軽め。