2024年3月25日月曜日

Sennheiser HD 490 PRO

ゼンハイザーHD 490 Pro (2024年発売)

HD 490 PRO [Producing Ear Pads]

HD 490 PRO [Mixing Ear Pads]

構造:オープンエアー型
ドライバー:38mm
インピーダンス:130Ω
最大入力:非公開
再生周波数帯域:5〜36,100Hz
出力感度:105dB
重量:約260g (コード含まず)
販売価格:約60,000円〜

HD 490 PRO (P) Fequency Response
HD 490 PRO [Producing Ear Pads] 周波数特性(平面計測)

HD 490 PRO (M) Fequency Response
HD 490 PRO [Mixing Ear Pads] 周波数特性(平面計測)


パッケージ内掲載の公称グラフ


寸評:
サウンドカラーの異なるイヤーパッドが2種用意されているが、これにより大きな音質変化を体現でき、イヤーパッドというパーツの重要性を改めて思い知らされる。
ヘッドバンドパッドも面ファスナーで脱着交換が容易。
同社他現行モデルと比べてヘッドアームの伸縮にゆとりがあり適度な側圧。また稼働部の自由度が高く軽快に動くため装着の決まりが良い。
付属ケーブルは1.8mミニXLR仕様の片出し式だが、左右どちらも接続可能。また接続部直下のコイルによりケーブルの接触ノイズを遮断。
非力なアンプでもパワフルに再生できる高能率性能。

プレミアムセット売りの"PLUS"には、専用ケース、3mケーブル、ファブリック仕様のヘッドパッドが追加付属する。

[Producing Ear Pads]
リスニング向けのイヤーパッドで、こちらがデフォルトで出荷されている。
ベロア表皮だが、ソフトな低反発の中密度ウレタンによって遮蔽性があり、これにより低域側に荷重の乗った大味なドンシャリサウンドが得られる。

[Mixing Ear Pads]
ファブリック表皮に低密度ウレタンの軽いクッションの仕様で音抜けが良い。
中高域が薄く音場を少々広めに聴かせる演出はあるが、全域を通して概ねニュートラル。特に中域から超低域に至る平滑性は素晴らしく低域レンジの深さにも目を見張るものがあるが、重々しくならずナチュラルに鳴らす点は秀逸。
本機の性能を活かすならこちら。

2024年3月20日水曜日

Massdrop x Sennheiser HD 58X Jubilee

マスドロップ x ゼンハイザー HD 58X ジュブリー (2016年発売)


構造:オープンエアー型
ドライバー:38mm
インピーダンス:150Ω
最大入力:500mW
再生周波数帯域:12〜38,500Hz
出力感度:104dB
重量:260g (コード含まず)
販売価格:$149 $199 (国内正規販売なし) 

HD 58X Jubilee 周波数特性(平面計測)


寸評:
HD 580の記念限定モデルで、HD 600のプロトタイプとなったHD 580 Jubileeの復刻版ということだが、新型ドライバの採用や構造面の改訂により別物の様相。
本来なら出音が酷似しているはずのHD 580やHD 600、またHD 650に比べても低域レンジが深く高域も少し落ち着いているため、むしろHD 660S2に類似したサウンドだが、高域は明瞭感をやや残しているため曇った感は軽微。良いとこ取りのハイコストパフォーマンス機。

Dropサイトのみ限定販売。

Sennheiser HD 580 Precision

ゼンハイザー HD 580 プレシジョン (1993年発売)


構造:オープンエアー型
ドライバー:非公開
インピーダンス:300Ω
最大入力:非公開
再生周波数帯域:12〜38,000Hz
出力感度:97dB
重量:約260g (コード含まず)
販売価格:- 

HD 580 Frequency Response
HD 580 precision 周波数特性(平面計測)


寸評:
"Precision"の名が示す通りサウンドの正確性が示された歴史的名機で、HD 600系の原点。後に背面開放部に金属メッシュを纏った50周年記念モデルHD 580 Jubileeが限定販売されるが、その量産モデルが御影石カラーのHD 600となる。
次代とはメッシュ部以外に音響構造に違いはないので出音もほぼ同一のはずだが、製造年代によりパーツ更新されている背景もあってか手元のHD 600と比較すると高域がやや明瞭で、音質に若干の差異が見られる。