2023年2月26日日曜日

beyerdynamic DT 700 PRO X

ベイヤーダイナミック DT 700 Pro X (2021年発売)



構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:STELLAR.45
インピーダンス:48Ω
最大入力:30mW(連続)
再生周波数帯域:5〜40,000Hz
出力感度:100dB
重量:350g
販売価格:約36,000円〜


frequency response
DT 700 PRO X 周波数特性(平面計測)

DT 700 PRO X 周波数特性(旧ダミーヘッド)           


寸評:
開放型の姉妹機DT 900 PRO Xに比べると密閉型特有の演出の派手さが若干滲んだ、いい意味でのメリハリ感が出ているが、それでもかなり類似性の高い出音に落ち着いている。無論ニュートラル性の高い正確なサウンドを奏でる優良機に間違いはない。
その他の特徴は全く同様で、詳細は開放型のDT 900 PRO X参照。

beyerdynamic DT 900 PRO X

ベイヤーダイナミック DT 900 Pro X (2021年発売)



構造:オープンエアー型
ドライバー:STELLAR.45
インピーダンス:48Ω
最大入力:30mW(連続)
再生周波数帯域:5〜40,000Hz
出力感度:100dB
重量:345g
販売価格:約36,000円〜

frequency response
DT 900 PRO X 周波数特性(平面計測)

Frequency Response
DT 900 PRO X 周波数特性(旧ダミーヘッド)


寸評:
超低域からワイドに平滑なベイヤーらしいニュートラルなサウンド特性に一層磨きがかかり、原音バランスをほぼ崩すことのないピュアサウンドを堪能できる秀逸機。極端なターゲットカーブ依存のご時世、是非とも一度は耳にしてもらいたい。
従来シリーズは使用用途に適合させるべくインピーダンスバリエーションが乱立していたが、あえて48Ω仕様一本化としたのはむしろこのご時世、理にかなった方針。
イヤーパッドはソフトで当たりの良いものに進化しているが、やや強めな締め付け感とずっしりとした重厚感は流石に気になるポイント。また本機に限ったことではないが、肩に当たりがちな脱着ケーブルのプラグ部はやはり邪魔で、接続位置や角度の見直し、できればプラグの小型化も合わせて改善が望まれる。

なおベイヤー近年機種は一様に、付属の専用ケーブル入力側のステレオミニプラグおよび標準変換ブラグのスクリュー径が小さい特殊なものが使われているが、一般的な変換プラグでも代用は可能。

Sennheiser HD 560S

ゼンハイザー HD 560S (2021年発売)



構造:オープンエアー型
ドライバー:38mm
インピーダンス:120Ω
最大入力:非公開
再生周波数帯域:6〜38,000Hz
出力感度:110dB
重量:280g (コード含まず)
販売価格:約25,000円〜


frequency response
HD 560S 周波数特性(平面計測)

HD 560S 周波数特性(旧ダミーヘッド)

寸評:
HD 660Sの弟分ながらにそのポテンシャルは非常に高く、超低域からワイドなレンジ感に優れたニュートラル性の高いサウンドに加え、ツヤのある高域が心地よい空気感を醸す優良機。
ゼンハイザー特有のタイトな造りで側圧は少々きつめだが、ポジションがビタっと決まればさほど疲れにくい。
後に登場するスタジオ向けモニターHD 400 PROはケーブルなどパッケージを変更しただけの同一ボディ別称モデル。ゼンハイザーはなぜかこういう展開やらかしがち。

SHURE SRH440A

シュアー SRH440A (2022年発売)




構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:40mm
インピーダンス:40Ω
最大入力:500mW
再生周波数帯域:10〜22,000Hz
出力感度:97dB
重量:270g (コード含まず)
販売価格:約12,000円〜



frequency response
SRH440A 周波数特性(平面計測)

Frequency Response
SRH440A 周波数特性(旧ダミーヘッド)

寸評:
兄貴分のSRH840Aと同様に、旧モデルより低域量がグッと増強され、こちらはド派手なドンシャリサウンドへと変貌。完全に脱モニター路線へ。。
ボディ構造についても兄貴分同様の大幅改良がなされている。

AKG K175

アーカーゲー K175 (2019年発売)



構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:非公開
インピーダンス:32Ω
最大入力:非公開
再生周波数帯域:18〜26,000Hz
出力感度:99dB
重量:244g (コード含まず)
販売価格:約5,000円〜

K175 周波数特性(平面計測)


寸評:
超低重心の大味サウンドによりベースやキックドラムは盛大にでしゃばるが、高域の薄さによってヴォーカルの勢いは失われステージ後方へ?まぁそんな感じに鳴らすかなりの曲者。
持ち歩きに便利な小型で折りたたみ式のオンイヤータイプだが、結構重量感があるうえに締め付けが強く耳が疲れやすい。
硬質な付属ケーブルは接触ノイズが伝わってしまうが、肩に触れがちで邪魔な脱着プラグも相まって鬱陶しさが倍増。

KAWAI SH-9

カワイ SH-9 (2019年発売)



構造:オープンエアー型
ドライバー:40mm
インピーダンス:47Ω
最大入力:1,000mW
再生周波数帯域:20〜20,000Hz
出力感度:91.5dB
重量:約210g (コード含まず/実測)
販売価格:約14,000円〜

frequency response
SH-9 周波数特性(平面計測)

SH-9 周波数特性(旧ダミーヘッド)


寸評:
全体的にはなかなか素性のいいサウンドだが、ちょうど聴覚に触る中音域1.5kHz付近のピークが余計で刺激が強い。EQでその辺を若干削るだけで大分スッキリとする。
ハウジングは小径のオンイヤータイプで、やや強めに抑え付けられる感じなので長時間の使用では疲れやすいか。

Roland RH-A7

ローランド RH-A7 (2012年発売)



構造:オープンエアー型
ドライバー:40mm
インピーダンス:34Ω
最大入力:1,000mW
再生周波数帯域:10〜25,000Hz
出力感度:97dB
重量:200g
販売価格:約7,000円〜

frequency response
RH-A7 周波数特性(平面計測)

RH-A7 周波数特性(旧ダミーヘッド)

寸評:
ハイバイアス気味なバランスで低域の量感は少し薄く、また高音域はシャリ付き気味だが、全体像のスッキリとしたクセの少ない素直なサウンド。
側圧はソフトで装着感は軽いが、イヤーパッドが硬めで耳への当たりが気になる。
コストパフォーマンスが良く、小型で軽く小回りの効く即席ヘッドフォンにちょうど良い。



SoundWarrior SW-HP10s

サウンドウォーリア SW-HP10s (2009/2016年発売)



構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:非公開
インピーダンス:40Ω
最大入力:300mW
再生周波数帯域:20〜20,000Hz
出力感度:103dB
重量:280g
販売価格:約11,000円〜


Frequency Response
SW-HP10s 周波数特性(平面計測)

寸評:
低域および中域がやや細身に映る面はあるが、全体的に概ねニュートラルに鳴らすいい意味で無個性な優良機。正確性の必要なモニタリングに。
装着感は非常に軽く、特殊形状のイヤーパッドはしっかりと耳形状にフィットする。

オリジナルとなるSW-HP10は2009年発売。価格とロゴプリントが変更されたのみで仕様的な変更は一切なし。

2023年2月25日土曜日

audio-technica ATH-M50xBT2

オーディオテクニカ ATH-M50xBT2 (2021年発売)




構造:密閉ダイナミック型
ドライバー:45mm
インピーダンス:38Ω
最大入力:
再生周波数帯域:15〜28,000Hz
感度:99dB
重量:307g
市場価格:約21,000円〜
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック:LDAC、SBC、AAC
連続再生時間:約50時間

 
frequency response
ATH-M50xBT2 周波数特性 [ワイヤード](平面計測)

ATH-M50xBT2 周波数特性(旧ダミーヘッド)



寸評:
先代M50xBTでドンシャリ気味に出ていた特性は見直され、元来のM50xを踏襲したサウンドへと引き戻されている。
ワイヤレス機能も強化され、2つの機器と同時ペアリングが行える点は嬉しい。またモバイルアプリによるコントロールが可能で、映像コンテンツで便利な低遅延モードが使えるなどモバイル用途としての利便性はさらに向上している。
先代のタッチ式のヴォリューム操作は不評だったのか、一般的な物理ボタン操作式に変更されている。